2015年08月10日

『ジュラシック・ワールド』

 以下の文章では、映画『ジュラシック・ワールド』の内容に触れています。ご了承ください。


 ふだんなら見ないような映画を見に行った。だって主役の声の吹替が、玉木宏くんなのだ。だから、わざわざ吹替版を見に行った。

 もちろん、娯楽大作だからうまく出来ている。孤島に作られた、生きた恐竜を見て、時には触ることもできるテーマパーク。利益を上げるために、どこでもありがちな「観客がより大きくてスリルのあるものを求めるから」という理由で、遺伝子操作により新種の恐竜が生み出され、それが逃げ出してパニックになる。
 遺伝子操作への不信、恐竜を生きた武器として使えないかと考える軍人、いざという時の危機管理の甘さ……しかし、それらの皮肉や批判は飾りのようなものだろう。
 一番の見ものは、恐竜が生きて動いているように見えるパーク内の風景なのだから。その風景をまさに「子どもの目」で見せてくれるのが、パーク内を巡る兄弟だ。そして、非常事態に対応するヒーロー、ヒロイン的役割を果たすのが、飼育係のオーウェン(クリス・プラット)と現場責任者のクレア(ブライス・ダラス・ハワード)になる。
 どちらかというと最初はクレアの視点から描かれるので、「オーウェン、早く出てこないかな(早く声が聞きたい)}と思ってしまった。
 実は、クレアとオーウェンはデートしたこともある仲。クレアがオーウェンの小屋みたいなところを尋ねる場面を見て、オーウェンは『チャタレイ夫人の恋人』の森番メラーズのようなイメージなのだと思った。人間よりも、人間以外の動物に近いような男。オーウェンは、恐竜のラプトルを赤ちゃんの頃から育てて、ある程度なら自分の言うことをきかせることに成功している。それが非常事態にも役立つわけだ。
 いくつかのスリリングな場面を経て、ちゃんと恐竜対恐竜のバトルも見せる。恐竜好きも満足するのではないだろうか。
 もちろん、オーウェンの声は素敵だ。すでに10年以上前の『タイムライン』から始まって、アニメの『マダガスカル』第1作から第3作まで、と吹替経験をしてきている玉木くんだ。声が良すぎる、なんて贅沢な不満は言わないことにしよう。  

Posted by mc1479 at 08:39Comments(0)TrackBack(0)
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