2012年04月24日

鴨川ホルモー

 ケーブルTVで放映したので「鴨川ホルモー」を見た。もちろん「映画は本来映画館で見るもの」という考えは尊重するが、感想を一言。
「面白い小説を面白く映画化するのは難しいものだ!」原作のオニはいろいろ想像できるけれど、それがこうして具体的に画面に現れると、もう想像の余地はない。基本的には原作だって青春小説にして主人公の成長小説なんだから、そういうスタンスはいいと思う。
 たぶん私にとって1番気になるのは、楠木。原作ではきちんとした「ホルモー」の場で能力を発揮していた彼女。ここでは恋愛がらみで、自分の好きな男に対してひどいふるまいをした自己チュー女を罰しようとするために火事場の馬鹿力を出しているように見えてしまう。「能力のある女」という感じが薄れてしまっている。それが残念。京都観光案内映画としてはいいのかもしれないが・・  

Posted by mc1479 at 12:51Comments(0)TrackBack(0)

2012年04月20日

映画「アーティスト」を見て

 映画「アーティスト」を見た。なぜこのタイトルにしたのだろうと思いながら。「アーティスト」という語が出てくるのは1度だ。サイレント映画のスターだったジョージが、自分で監督・主演した映画についてのインタビューで「僕はスターではなくアーティストだ」と語ったという新聞記事が出る。ところがその監督・主演作は大コケでジョージの没落に拍車をかける。
 そこから考えるなら「アーティストぶって作った映画はダメ! 楽しくなくちゃ」ということになるのだろうか。事実、ジョージとは対照的にスターになっていくペピーの映画は楽しそうだ(ジョージもそれを見て笑っている)。
 それはこの映画の作り手の姿勢でもあるのだろうか。白黒サイレント映画という意表をついた方法で「楽しい」映画を作り上げる。
 でもやっぱりこの映画にはある種の皮肉を感じてしまう。こんな楽しい映画ができるのに何作ってるんですか、とフランスからハリウッドに投げかけた皮肉。
 とはいえ、映画自体はとても楽しめた。ありきたりかもしれないけれど、先が読めるかもしれないけれど、気持ちよく見られる映画だった。  

Posted by mc1479 at 09:28Comments(0)TrackBack(0)
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