2012年07月22日

モテキとか十三人の刺客とか

 これは全く批評になっていない感想だが。
「ケーブルTVで放映するのだから見てみようか」と、劇場公開時に見なかった映画を見ても、こちらのモチベーションがイマイチなせいか、「良かったなあ」とはあまり思えないものだな、と最近実感している。
 たとえば『モテキ』。ミュージカル風シーンは良かった。日本映画でこういうシーンをやると恥ずかしくて見ていられない気がする時があるが、恥ずかしさを突き抜けている感じで良かった。実際会ってみると想像していたのとは違う相手だった、というのはあることだと思うし、妄想満点な呟きも「ああ、そうですか」と思えた。でも後半は「やっぱりネット上でなく実際の人と人とのつながりが大事」なんだよね、と言われているようで、そういうありきたりなことを言うためにこの映画が存在するとしたら惜しいような気がした。33歳の女が勇気を振り絞って言う「好き!」は結局「重い」と拒否されて31歳の男の言う「好き!」は受け入れられるっていうのもよくわからない。それがすべて幻想でした~という最後なら納得したかもしれないけれど。
『十三人の刺客』は疲れた。最後の大量殺しのための準備が長い。そんなに殺人を正当化してくれなくてもいいから、と思われてくる。見せたいのは最後の殺陣なんでしょう? と。でも長すぎる殺陣は私には疲れた。ちょっと『キル・ビルVol1』を思い出した。  

Posted by mc1479 at 12:29Comments(0)TrackBack(0)

2012年07月13日

ワン・ディ

 ラブストーリーは世にあふれている。それを見せるためには、どうするか。ある場面だけを切り取って示すというのは1つの方法だろう。
 もうずいぶん前に『フォー・ウェディング』という映画があった。あれは4つの結婚式と1つの葬式で出会い続ける(でもなかなか一緒にならない)男女を描いていた。
 今回のもイギリスが舞台なので、そんな感じなのかと思ったら、ずいぶん違った。大学の卒業式に出会った男女が長い「友達」時代を経て、結婚する。その過程で男も女も職業が変わっていく。男の「深夜の人気ショウ番組の司会者から有機野菜の栽培、それを使ったレストランの経営者」という変遷は、あまりにも時代に寄り添っている気がする。
 対する女は、バイト生活から教員、そして作家というのだから、こちらは古典的というか、もう少し昔からあり得る変遷だろう。
 その二人が結ばれてから、もっと波風あるのかと思ったら、わりとあっさりしている。男どうしが慰め合うという風景は意外なような、覚悟して見ておいたほうがいいというような。
 こんなにも「二人の物語」だとは思っていなかった。女は作家になるのだから、その読者から反響があって・・というような展開も考えられそうに思うのだが、そういうことにはならない。
 あくまでも「二人の物語」。二人をじっくり見るのには、それがいいのかもしれない。でもたいへん「閉じられた」感じがすることも事実だ。
  

Posted by mc1479 at 12:56Comments(0)TrackBack(0)
QRコード
QRCODE
アクセスカウンタ
読者登録
メールアドレスを入力して登録する事で、このブログの新着エントリーをメールでお届けいたします。 解除は→こちら
現在の読者数 0人
プロフィール
mc1479