2018年08月30日

きみの膵臓を食べたい 感想

 テレビ放映された『きみの膵臓を食べたい』の感想です。内容・結末に触れています。ご了承ください。


 ふむふむ、こういう話なのか。地上波で放映された映画を見ただけなのだが、若い男女がいて、女のほうが不治の病だという、もうどれだけ作られてきたかわからないくらい多いパターンだ。作られ続ける、ということは受けるのだろう。

 生き残った男のほうは、今は昔自分の通っていた高校の教員になっていて、図書館の本の整理を任されたことから、図書委員だった高校時代の回想に入っていく。回想と現在は行き来して語られ、回想だけがど~んと真ん中に来て現在は最初と最後だけ、という形ではない。
 女の子から一方的に選ばれて(?)彼は巻き込まれていくのであって、愛し合った二人が……というのとは少し違う。もちろん好意は抱いていただろうし、彼女が亡くなる直前には、彼もかなり彼女を好きになっていたと思うのだが。彼女には女子の親友がいて、その子と彼を結びつけたかったようなのだが、親友は結局別の同級生と結婚する、ということになり、そのへんはちょっとひねってある。
 そして、難病ものというと、死がだんだん近づいてくる様子も見せ場になると思うのだが、ここではなんと難病以外の原因(通り魔に襲われた)で女の子が死ぬ。これも、ひねりだろう。
 高校時代の場面では、図書館でケータイを出そうがガムをかもうが注意はされないようで、屋上への出入りも自由だし、放任的な高校らしい。しかも、彼女の死後、彼は一か月くらいぼ~っとしていたらしいのだが、学校も休んでいたのか? そもそも、彼の両親の影が全く感じられない。女の子と旅行に行ったり、夜中に病院に行ったりしても気づかれなかったのか? もしかしたら原作では、そにへんのことも説明してあったのだろうか。
 女の子のほうにも親のすがたが感じられないのだが、最後のほうでやっと母親が登場する。
 高校生どうしでよくホテルに泊まれたよね、というのも突っ込みたくなる点だ。決して二人とも「大人っぽく見える」タイプではないので。大学生どうしにすれば、そういう突っ込まれどころはなくなるだろうが、それではやはりダメなのだろう。高校生ならではのクラス内関係や、制服女子を描きたかったんだろう。と思うと、ご都合主義を感じる。


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