2014年07月01日

『罪の手ざわり』

 以下の文章では、映画『罪の手ざわり』の内容・結末に触れています。ご了承ください。

 タイトルがいい。見ようか、という気にさせる。でも、ジャ・ジャンクー監督の映画はしんどい。ただ今回は、いきなり銃をぶっ放して人を殺したり、淡々と飛び降り自殺をするシーンなどがあり、びっくりさせられる。
 描いているのは、単純に言えば「お金が支配する世界では、罪は増える」ということだろう。拝金主義になってきた中国では、こんな凶悪な犯罪が増えている、と。
 強奪した金を故郷の妻子に送金している男(とんだ出稼ぎだ)。「お前なんか金で思い通りにしてやる」と暴力をふるう男を殺してしまう女。仕事を転々として自殺する若い男。
 結末らしい結末が示されるわけではなく、(たぶん)出所してきた女が、故郷から遠く離れた地で就職しようとして断られ、その後観光名所で出し物を見ているシーンで終わる。
 こういう映画が作られる意味は、わかるつもり。ただ、「好きか?」と言われたら、好きではない。


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