2012年05月16日

新・平家物語

 先日BSで「新・平家物語」を放映していたので見た(1955年・溝口健二監督)。長い話だからどこを切り取るかということなのでが、若い清盛が決意を固めるまでの話だった。現在の大河ドラマを見慣れていると、この清盛はずいぶんしっかりして見える(時子も)。もちろん若いなりの性急さや未熟さはあるのだが。西海の海賊討伐から帰ったところから始まり、神輿を射るシーンをクライマックスにして上手にまとまっている。ここでは神輿を射るのは「1個人として生きる」「新しい時代をつくる」という自覚と決意があってのことなのだ。
 何しろ清盛の最後のセリフが「公家どもよ、踊りたいだけ踊っていよ。お前たちにはもはや明日はないのだ。明日はこの俺たちのものだ」である。いかにも野心に燃える若者!
 このセリフが原作にもあるものなのかどうかを確認していないのだが、制作年代にも関係はあるのかもしれない。いかにも戦後に育ってきた若者が言いそうではないか?
 それと、今年の大河の衣装で「透ける烏帽子」は特別のように書かれていたと思うのだが、この映画でも日当たりのいいところで見ると、けっこう烏帽子って透けて見えるんだ・・ということを確認した。  

Posted by mc1479 at 15:13Comments(0)TrackBack(0)
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